感覚統合療法
   (Sensory Integration Approach)


 感覚統合療法は、アメリカの作業療法士エアーズが考案したリハビリテーションです。感覚が偏った障がい児に遊びや運動で刺激を与え、五感(視覚・聴覚・味覚・臭覚・触覚)と運動感覚(平衡感覚・温冷覚・痛覚・固有感覚)を入力し、脳の機能を正しく働かせる事により日常生活適応力を身につける療育方法の1つです。

 様々な感覚機能の過敏や鈍麻症状が正常発達に歪を持たせます。稚拙な運動や思考を繰り返す事となり生活の中で不安や未熟な運動・動作を増悪させてしまいます。

 晴れるーやのプログラムの一例を紹介します。ハンモックを使った室内ブランコです。バランスを取ったり、漕ぐ運動、浮揚感等を楽しみながら正常な感覚機能の働きを促します。


 1.座ったり横になったりしながらバランス感覚を入力します(内臓感覚は身体の向きや位置を認識し脳へ伝達します)。

 2.手で布を握る感覚、くるまって全身で布を感じる感覚を入力します。

 3.耳で周囲の音を感じ、目で周囲の情報を入力します。

 4.前後左右や回転運動、揺れることでスピードや回転の感覚を入力します。

 5.脳内で入力された様々な感覚が統合されます。

 このように五感や固有感覚の働きを入力し、繰り返し実施しながら脳内の未発達機能を正常に近づけます。